最近、内装工事の見積もり時に職人とちょこちょこ同行してオーナー様達と直接お会いしています。
自主管理ではなく、不動産管理会社に管理をお願いしているにもかかわらず、原状回復費用の見積もりが高かったので、当社の”大家さんの内装屋”に見積もりを出してみたという方が多く見受けられました。
そんな場合、僕はどうしてその不動産管理会社に管理をお願いしているのだろうかと思ってしまいます。。
・客付けが強いから?
・管理をきちとしているから?
・大手だから?
・以前からその物件を管理しているから?
・管理会社はどこでも同じだと思っているから?
・物件に近いから?
・付き合いで?
しかし、お話を聞いている限り明確な返事が返ってくることは多くありません。
僕は現役のオーナーとして、不動産管理会社に求めることは、いつも満室で何のトラブルも無く、毎月決まった日に家賃が振り込まれることです。
そして、退去が発生した場合は、リーズナブルな価格で原状回復工事を行い、1日でも早く内見ができるように手配してもらうことです。
それ以外は基本的には大家業として時間は基本的に割きたくありません。
その理由は、僕は自由になるための手段として不動産投資をしているのであって、不動産投資をすること自体が目的ではないからです。だから、面倒なことはすべて不動産管理会社にお願いしたいのです。
しかし、多くのオーナー様が、不動産管理会社に物件管理をお願いしているにもかかわらず、大家さんの内装屋に見積依頼があり、そしてほとんどのオーナー様から受注を頂いています。
僕の考え方からすると、そのオーナー様の行為はとても面倒であり、その不動産管理会社は失格となるのですが。。
また、以前僕が自分の物件を自社で管理する前に、他の誰もが知っている賃貸管理会社に管理委託をしていたころ、上下の入居者がもめている、○○号質の入居者が滞納している等、事あるごとに報告をしてきた担当者がいました。
僕は、”だから何?僕にどうして欲しいの?”と聞いたこともありました。
しかし、いちいちそれを僕に報告したところで、僕の心配事が増えてしまったり、時には対応したこともあって、まるで大家業を行っている目的から遠ざかってしまったのです。それこそ、管理会社としてきちんと対応し、内部で問題解決して欲しい内容でした。
こんな連絡もありました。
”入居者から、蛇口から水漏れがしているので交換して欲しいと言われました”という内容でした。
今なら蛇口交換がだいたいコスト的にどのくらいかかるか判断できますが、当時まだサラリーマン時代の僕には、相場感や見積もりも無く交換するのにいくらかかるのか判断ができませんでした。修理では対応できないのか等、逆にその担当者に解決策を聞いたところ、”では調べてからまた連絡します。”との回答でした。
これではただの伝言ゲームです。
僕が期待していたのは、次のようなやりとりの例です。
担当者:入居者からキッチンの蛇口から水漏れがあるので、交換して欲しいとの依頼がありました。状況を確認したところ、緊急性は低かったので、職人に現地に行かせたところ、パッキンが3カ所の交換で、○○○円でとりあえず対応可能なようです。
ただ、蛇口自体もかなり古いので、今主流のシングルレバー式のものに交換しても良い選択肢だと思います。入居者が満足し、より長く入居してもらえる可能性も出てくるかと思いますし、将来退去した後にもプラスになると思います。その場合の見積もりは○○○円となります。
当社としては、こちらの入居者は、かなり長い期間入居されていますので、退去後に相当の原状回復費用がかかるものと予想しています。そのため、入居中の今から少しずつ新しいものに交換された方がオーナー様にとっても負担が分散されてよろしいかと思いますので、少し高くはつきますが交換をお勧めしますが、どうなさいますか?
僕:なるほど、○○さんの言う通りですね。では、ちょっと高くつきますが、そのシングルレバーに変えてあげてください。
と、状況報告、複数の解決策、そしてプロの不動産管理会社としての提案です。
実は、僕も不動産投資を始めた頃は、自分で何でもやるつもりで、実際に蛇口の交換もしたことはありますが、はっきり言って時間の無駄でした。
餅は餅屋ですし、僕の行っている事が自由になるという目的と異なる事に気づいたからです。
結局、元の不動産管理会社とは、僕の大家業の考え方からするとズレがあり、自社に管理を切り替えた大きな一因でもありました。
実際、不動産管理会社を経営していますと、毎日のように入居者からクレームや要望があります。しかし、内部で対応可能なことは、オーナー様には報告しません。
オーナー様の心配事が増えるばかりだからですし、実際、ほとんどの問題は、社内で問題解決可能だからです。
上記の蛇口の水漏れの例にしても、状況報告と解決策、そして不動産管理会社としての意見を添えて提案するようにしています。
もちろん、入退去にかかわる事や資産価値にかかわる事などは、オーナー様の判断をあおぐことも当然あります。
しかし、前述のように僕の不動産投資のスタンスは、自由になるための手段であるため、面倒な事は全て管理会社で対応すべきだと思っているため、社内で解決できるようなトラブルはオーナー様の希望が無い限り報告しないようにしています。
以上のように、オーナー様に見積を取らせたり、入居者からのクレームを伝言ゲームのようにそのまま伝えるような管理会社はいかがなものかと思ってしまいます。
しかし、僕も以前そうであったように、なかなか不動産管理会社を変更するというのは腰の重いことだと思います。
しかし実際、物件管理を業務としている今となっては、オーナー様が管理会社の変更するのは非常に簡単であると理解しています。
それは、現在の管理会社に電話をして、別の管理会社に変更しますので、今後はそちらの担当者の○○さんと連絡していただけないでしょうか、というだけです。
すると、家賃の自動引き落としの手続きが面倒だ、客付けが難しい、会社が遠いと対応が遅れる等でいろいろと不安気な事をいう管理会社も多いですが、僕の会社ではここ数年、管理の変更は慣れっこなので、そんな脅しは何の効果もなく、また大きなトラブルに発展したことも皆無です。むしろ管理を変更したことで、それまで管理会社がオーナーに隠していたことや不備が表に出ることがあるのです。
ということで、気がつけば長くなってしまいましたが、他にも管理会社の選択は、不動産投資を行う上で非常に重要となりますので、また次回に書きます。
今回は、現在の不動産管理会社に不満にありながら管理会社を変更するという選択肢がないオーナー様が多く見受けられたので少々書き綴ってみました。
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